ターゲットになろうとする。
そうすることで、いい施策は生まれる。
入社して最初に知った、広告の仕事の面白さ。それは、自分自身がターゲットになれることでした。当時担当したのは、学生時代に自分も顧客として利用したことのある美容サロン。自分自身がターゲットだからこそ、自分に刺さる企画がそのまま成果につながる面白さを体験できたのだと思います。近所でも、旅行先でも、自分の手掛けた広告を見かけた時期は、大きな満足感がありました。
一方で、自分がど真ん中のターゲットではなくとも、ターゲットに近づけるよう努力するのもまた面白いものです。たとえば現在私が担当するのは、男性向けのファッションブランド。最初は全く接点がなかったものの、ブランドについて調べてみたり、売場へ足を運んで話を聞かせてもらったり。クライアントの商品に対するこだわりを知ったら、もっと欲しくなるだろうなぁ。より多くの情報を集め、ターゲットの気持ちへ想像力を働かせながら、刺さる施策や表現をふくらませています。
一心同体に、ブランドを背負う責任。
一口に営業と言っても、クライアントの業界・業種やプロジェクトの規模、抱えている課題などで、やるべきことは全く変わります。その中でも私が今まさに醍醐味を感じているのは、クライアントのブランドを丸ごと任せてもらうこと。クライアントと一心同体と言えるくらい深く、数年かけて長く、関わることができるからです。
大きな広告費を託してもらう年間プロジェクトなので、当然クライアントからの期待も大きい。ブランドの売上目標を定め、年間のブランディングやプロモーション施策を決め、短期的な指標やライバル企業の動向も追いながら。施策ひとつでサイトのページビューや売上が大きく変わることもあるため、常に気が抜けないのは大変な点であり達成感にもつながる点ですね。気合を入れて仕掛けた施策によって「過去最高の売上になったよ!」とクライアントが喜ぶ姿を見たときには、やりがいを感じることができます。
イチ消費者としての想いが、仕事の根幹にある。
去年、子どもが生まれたので、最近の私は子ども用品に関心を寄せるようになりました。昔、接点のなかった頃は、なんで子どものものってこんなに高いの? と疑問だったのに、自分が商品を買うようになると、細やかな工夫やこだわりが感じられ、随所に感動してしまうくらい。商品の素晴らしいポイントを見つけると、もっと世の中の人に知ってほしいし、それをつくっている企業にも、これってすごいことですよ! と伝えたい気持ちになります。
イチ消費者として感じるこの想いは、実は広告会社の仕事の根幹にある想いそのものかもしれません。知られていない良い商品を世の中へ知らせたり、クライアント自身も気づいていない強みを一緒に見つけたり。ライフステージや状況が変わっても、自分の興味と仕事がどこか繋がっていることの、面白さを感じています。